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トピックス: 2011年

☆「手話で行う日本語の文章力向上講座」延期のお知らせ☆

2011年03月17日

本日2011年3月17日(木)午後7時~行う予定の「手話で行う日本語の文章力向上講座」テーマ「日本語の使い分け(3)」は、中止し、3月31日(木)に延期いたします。

皆様、地震の影響は大丈夫でしょうか?
車や人を呑みこんでいく恐ろしい津波の様子、瓦礫の下敷きになった息子さんの名前を呼んで、泣きながら探すご夫婦の姿などをテレビで見るたびに、胸がつぶれそうな思いがします。
普通に自分の家で家族と共に生活をすることが、どんなにありがたく感謝すべきことか改めて知りました。
発見されても運び出せず、そのままになっているご遺体がちゃんと荼毘に付されますよう、ご家族を失った方々の悲しみが癒されますよう、行方不明の方の安否が早くわかりますよう、避難所で不自由な生活をされている方々が、1日も早く安心して暮らせますよう、心からお祈りしております。

まだまだ余震も続くようです。どうぞ、くれぐれも皆様お気をつけください。

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日本語講座第4期開講

2011年01月17日

☆「手話で行う日本語の文章力向上講座」☆
第4期2011年1月開講のお知らせ

2009年(平成21年)4月に開講した、「手話で行う日本語の文章力向上講座」も3年目、第4期となりました!

日本語教育能力検定試験に合格した有資格者の日本語教師であり手話通訳士である講師が、手話を使って日本語の文法を説明する、ただ一つの講座です!

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聴覚障がい者のバリアフリー

2011年01月17日

 バリアフリーというと、スロープを作るとか、段差をなくすとか、物理的なバリアフリーを考える方が多いと思います。
でも、そういったバリアフリーは聞こえない方・聞こえにくい方に必要でしょうか?
聴覚障がい=情報障がいといわれます。たとえば・・・

①電車が急にストップしたとき、
聞こえる人は車内のアナウンスを聞いて「今、人身事故のために止まったのか」とわかりますが、聞こえない人には情報は入りません。最近は電車内に電光表示板が設置されるようになったのでよかったと思います。

②ホテルに泊まったとき、
客室に入ってしまうと、チャイムの音も聞こえず、テレビの音声も聞こえません。万が一火災が起きたら、非常ベルや館内のアナウンスも聞こえず、命を落としてしまいます。

③病院で、
聴覚障がい者の方は携帯電話のメールで情報を得ることが多いですが、病院はご存知のように携帯電話は禁止です。入院中、ナースコールを使うことも、もちろんできません。

④避難所で、
最近はやたらと地震が多いですね。災害が起きて避難所に逃れても、そこでの情報は入りません。「○時からおにぎりを配布します」「支援物資が届いています」などのアナウンスも聞こえず、あとから行ったら何もなくなっていた、という状態になってしまいます。
見てわかるような情報伝達が必要です。

以前、役所主催の会議で手話通訳をした時、始まる前に主催者の方に「手話通訳をさせて頂きます。
よろしくおねがいします」と、ご挨拶をしました。すると、役所の方は「今日は聴覚障がいの方が会議に参加されるんでしたよね?この部屋は段差があるんですが、大丈夫ですか?」と言われて驚いたことがあります。

役所の方でも、聴覚障がいと肢体不自由がごっちゃになっていたようです(><)
私を含め、誰でも自分がその立場にならなければわからないことは沢山あります。私もまだまだ聞こえない方のこと・聞こえにくい方のことは充分にはわかりません。

でも理解が広まって、聞こえない方や聞こえにくい方が安心して暮らせる社会になるといいなあと願っています。
今は聞こえる私たちも、年を取れば聴力が衰えるのですから、「自分には関係ない」と思わないで欲しいなと思います(*^^*)

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手話通訳士とは?

2011年01月17日

手話通訳をしている人たちの中で、厚生労働大臣公認の「手話通訳技能認定試験」に合格した人のみが「手話通訳士」を称することができる「名称独占」の公的資格制度です。
平成元年にスタートしました。

手話を始めた頃は、手話通訳士さんというのは、雲の上の存在でした。
まさか初めて受けて合格するなんて、夢にも思っていませんでした。神様に感謝です!

手話通訳士に合格した時、聴者(聞える人のことです)の方たちからは「おめでとう!」と言われ、ろう者(聞えない人のことです)の方たちからは「手話通訳士に合格したことがゴールじゃない!これからがスタートだ!」と言われました。

その時は、ただただ合格したのが嬉しくて、その言葉の意味があまりわからなかったけれど、今はよくわかります。

手話通訳士の仕事は、一生勉強が大切だと実感しています。今日より明日、明日よりあさっての方が良い通訳ができるように、日々進化していきたいものです
(^-^)

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学研「感動ストーリーズ 第5巻 思いやる心」

2011年01月17日

感動ストーリーズ1感動ストーリーズ2
感動ストーリーズ3感動ストーリーズ4

2009年2月17日に学研から小・中学生のための本、「感動ストーリーズ 全10巻」が出版されました。
この本は、全国の小学生や中学生に向けて、さまざまな困難を乗り越えて頑張っている人、自らの信じた道を進み行く人、平和な世の中をつくるために努力している人々などを紹介し、子どもたちに”生きる力”を伝えることを目的とした図書館向けの単行本です。

この本の中の第5巻のテーマは、「思いやる心」。他者を思いやる活動や取り組みをおこなっている人々を紹介していて、その中で私は手話通訳士として約30ページにわたり掲載されています。
私が手話を始めたきっかけや、今まで出会った聴覚障がい者の方の話、手話通訳士としての活動、これからは「ろう者のための日本語講座」に力を尽くしたい、ということなどが載っています。

 第1巻から第10巻までの中には、イチロー選手や宮崎駿監督、アルピニストの野口健さん、字幕翻訳家の戸田奈津子さんなど、そうそうたる方々が載っています。そんな立派な方々と一緒に出てしまっていいのかな…と思いましたが、出来上がった本を見ると、やっぱり思い切って取材を受けて良かったなぁと心から思いました。

 もし機会がありましたら、ご覧頂けると嬉しいです

全国の公立図書館・学校図書館におかれるそうです。
出版物名:『感動ストーリーズ』(全10巻)
発行:株式会社学習研究社(学研)
版型:各巻A5判モノクロページ
発行日:2009年2月17日
定価:各巻1400円(税別)〈10巻セット〉

感動ストーリーズ 5 (5) (amazonで購入できます)

感動ストーリーズ(全10巻) (amazonで購入できます)

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ホームヘルプ(2009年2月号)

2011年01月17日

ホームヘルプ(2009年2月号)表紙
掲載誌:ホームヘルプ
掲載号:2009年2月号
ホームヘルプ(2009年2月号)読者プレゼント

「健康と安心介護をサポートする最新情報マガジン」というキャッチコピーの雑誌

「ホームヘルプ」の2009年2月号に「サポート手話」が掲載されています!

P4の「Home Help Channel」で、読者の方5名様にプレゼントします、という企画です。

雑誌での読者プレゼントコーナーというのはよく目にしますけれど、自分の本がプレゼントの品物になるなんて、ビックリです!!

でも誰も応募がなかったら、どうしましょう!?ドキドキ・・・
この本が、介護の現場で役に立ちますように・・・

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YBS山梨放送「ラジオライトハウス」

2011年01月17日

YBS山梨放送「ラジオライトハウス」収録CD
放送日:2008年11月2日(日)
タイトル:「サポート手話」で手話に親しんで
出演:鈴木隆子
 

山梨放送さんからお話を頂き、「ラジオライトハウス」に出演させて頂きました。
この番組はもともと視覚障害者の方向けの番組なのですが、他の障害について知ることで何かお手伝いができれば・・・いうことで呼んで頂きました。

・「私が手話を始めたきっかけ」
・「聴者でも、加齢や病気により聴力が衰えてくる人が増えている」
・「聴力の問題だけではなく、舌癌などで音声のコミュニケーションができなくなる人もいる」
・「本の特徴~1ページに1つの手話単語で、イラストを大きく、説明文をなるべく短く、 年配の方や初めての方でもわかりやすく」
・「手話はろう者にとって大切な言語なので、聴者の手話通訳士である自分が手話の本を書くことに抵抗を感じる方もいるのではないか・・・という不安があった」

・「これから手話を始める方へのメッセージ」

などをお話させて頂きました。
アナウンサーの原さんがとても優しい口調で聞いてくださるので、安心してお話させて頂く
ことができました。
これがきっかけになって、手話を始める方が増えますように・・・

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東京新聞朝刊「サポート手話」掲載

2011年01月17日

2008年10月に出版した、介護現場で役立つ手話の本「サポート手話」が東京新聞朝刊に掲載されました。

本来手話は、聞こえない方々のための大切な言語です。
でも、聴者も加齢により耳が遠くなります。おじいさん・おばあさんを介護する際に、いちいち大きな声で「おじいさん、何か飲みますかぁ」などと叫んでいては、介護する方もされる方も、ストレスが溜まります。

そのため、聞こえない方々の手話をお借りして、「食べる」「飲む」など日常生活でいつも使う手話を中心に、本を作りました。
私が、大好きな祖母が亡くなるまで、2年間介護したときの、毎日の会話をもとに、単語を選びました。

初めての方でもわかりやすいように、絵を大きく、できるだけ文字を少なくしました。

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【手話通訳士としての心構え】(私見)

2011年01月16日

1)英語・フランス語など他の言語通訳と同様に、言語のプロとしての自覚をもつこと。
 手話通訳の世界は、「手話奉仕員」という制度もあり、きちんとした職業というより、ボランティア的色彩が強かったと思います。でも2006年12月に国連総会において「障害者権利条約」が採択され、手話は言語であると認められました。
 ということは、英語やフランス語などの通訳と同じ立場だと思います。通訳というのは、異なる言語を用いる人たちの間に立って、意思の疎通を図る仕事です。通訳する二つの言語について、きちんとした知識および技術をもっていないと、双方に多大なる迷惑をかけるだけでなく、通訳をする対象者の権利を守れなくなることもあります。

2)聴覚障がいは、「情報障がい」および「コミュニケーション障がい」であることを認識すること。
 障がいには様々な種類があります。肢体不自由・視覚障がい・内部障がいなど、それぞれの立場ごとに様々なご苦労があると思います。しかし、聴覚障がいは、他の障がいとは決定的な違いがあります。車いすの方でも、目が見えない方でも、まわりの方とのコミュニケーションがとれます。私の母は車いすですが、私と全く問題なくコミュニケーションをとることができます。
 しかし聴覚障がい者の場合、特に生まれつき、または3~4歳の言語獲得期以前に失聴したろう者の場合、まわりの方が手話がわからないと十分なコミュニケーションをとることができません。
 また、私たち聴者は、知らず知らずのうちに耳からたくさんの情報を得ています。職場で、仕事をしながら他の人の会話が耳に入り、「今度、人事部の○○さんと総務部の○○さんが結婚するのか」など、自分に対して言われたことではなくても色々な情報を得ることができます。
 でも、聴覚障がい者はそのような耳からの情報が入らないので、情報が不足しているということを理解する必要があります。

3)守秘義務
 これは講習会でも言われていると思いますが、手話通訳をしていると通訳をする対象者のいろいろな個人情報を知ることになります。家族関係・健康状態・場合によっては経済状況も知ってしまいます。でも、それについて口外してはなりません。
 「手話通訳士倫理綱領」の第4条にも書いてあります。

4)相手に伝えたい、という気持ちを持つこと。
 以前手話サークルの総会で、手話通訳を目指して勉強中の方が2名発表しました。
 1人は登録試験を間近に控えた通訳コースの生徒さん。もう1人は、まだ手話講習会の中級の生徒さん。
 手話の技術からすれば、当然通訳コースの生徒さんの方がレベルは上です。でも、中級コースの生徒さんの方が心に伝わる手話をされていて、その差があまりにはっきりしていて驚きました。
 中級コースの生徒さんは技術はまだまだでしたが、その場にいるろう者に「何とかして伝えたい!」という気持ちがあることがハッキリとわかりました。私の1)の内容と矛盾してしまいますが、知識や技術は当然大切ですが、それがすべてではないと思います。「本当に相手に分かってほしい」「相手に伝えたい」そういう気持ちがとても大切だと実感しました。

5)自分が伝えて満足するのではなく、本当に相手に伝わっているのかを常に考えること。
 地域の登録手話通訳者になったばかりのころは、ともかく耳から入ってくる日本語をもらさず表出することに必死でした。
 でも、自分が伝えたつもりでいても、相手に伝わっていなければ意味がありません。「この表現で伝わるだろうか」「こういうやり方はどうだろう」常に自問自答し、工夫を重ねることが大切だと思っています。答えは一つではないし、いくらでも工夫の余地があるということが、大変でもあり、手話通訳の面白さでもあると思っています。

以上、手話通訳士の心構えについて、自分なりの考えを書かせて頂きました。手話通訳士の先輩方を差し置いて、私がこのようなことを書くのは、気がひけます。でもHPにお問い合わせがあったことをきっかけに、書いてみることにしました。手話通訳士を目指す方、手話学習中の方の参考になれば嬉しいです(^-^)

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